店舗のSNS運用で大変なのは、投稿を一度作ることではなく、毎週・毎月続けることです。
要点
- InstagramとGoogleビジネスプロフィールは、各公式APIの権限と仕様の範囲で連携します。
- AIは投稿・返信案を作り、価格、在庫、営業時間、口コミの事実を人が承認して公開します。
- 自動化は送信履歴、失敗通知、取消手順を備え、無制限の再送を行いません。
解決したかった困りごと
店舗集客では、InstagramとGoogleビジネスプロフィールはどちらも重要ですが、管理画面は別々です。
そのため、
- 投稿文を毎回ゼロから考える
- 同じような内容を別サービスへ入力する
- 投稿予定を忘れる
- 口コミ返信が後回しになる
- 過去に何を投稿したか分からなくなる
といった問題が起こります。
これらをAIと公式APIで一つの管理画面へ寄せることを目指しました。
具体的にどう動くか
基本的な流れは次のようになります。
- 店舗やキャンペーンの情報を入力する
- AIが投稿文の下書きを生成する
- 人が内容を確認・修正する
- 投稿日時を指定する
- InstagramやGoogleビジネスプロフィールへ公式API経由で投稿する
- 口コミを取得し、AIが返信案を生成する
- 人が確認して返信する
完全自動で何でも公開するのではなく、人の確認を残した自動化を基本にしています。
使用している技術・API
- OpenAI API
- Instagram Graph API
- Google Business Profile API
- Google OAuth
- Next.js
- Python / FastAPI
- Prisma / SQLite / Supabaseなどのデータ管理
- Vercel / Railway
- Canvaとの連携
- 画像管理サービスとの連携
InstagramやGoogleに対して非公式な画面操作を繰り返すのではなく、可能な範囲で公式APIを使うことを重視しています。
Instagram側でできること
開発しているシステムでは、投稿文章のAI生成、投稿予約、自動投稿、投稿コンテンツ管理などを一つの画面で扱うことを目指しています。
さらに、Instagramのインサイト情報については、公式画面の情報をコピーまたはスクリーンショットから取り込み、KPIを整理してAIが改善案を出す仕組みも開発しています。
数値をただ表示するのではなく、「次に何を変えるべきか」までつなげる設計です。
Googleマップ側でできること
Googleビジネスプロフィールでは、店舗情報と連携し、投稿、口コミ取得、返信支援などを管理します。
口コミ返信は、AIが自動で公開するのではなく、内容を下書きとして作り、人が確認する運用が基本です。
特に低評価口コミや事実確認が必要な内容は、AIだけで判断させないことが重要です。
実際に楽になったこと
一番のメリットは、投稿のたびに複数の管理画面を行き来する作業を減らせることです。
また、文章のたたき台をAIが作ることで、毎回ゼロから考える負担を軽くできます。投稿履歴や下書きを一か所で管理できれば、担当者間の引き継ぎもしやすくなります。
現時点では、導入店舗全体での売上増加率や集客増加数などを公表できる段階ではありません。機能ごとの実装・検証を進めており、効果については今後、実際の運用データを確認しながら評価していきます。
具体例1:飲食店の季節メニューをInstagramとGoogleマップへ案内する
富士市の架空の飲食店が、秋限定の定食を告知する想定です。店主が確定した商品名、提供期間、税込価格、提供時間、売切れ時の案内を一つの正本情報へ登録し、AIがInstagram向けの紹介文とGoogleビジネスプロフィール向けの短い案内を作ります。人が実際のメニューと照合して承認し、API連携や予約投稿を使う場合も、公開前に現在の販売状況を確認します。
APIで公開できるアカウントや投稿形式には条件があるため、MetaとGoogleの公式仕様・権限・利用規約を確認します。Meta Instagram Content Publishing Google Business Profile API
具体例2:口コミへの返信案を、事実確認後に承認して公開する
架空の小売店に「予約した商品を受け取れなかった」という口コミが投稿されたとします。AIには顧客情報を入力せず、口コミの要旨から謝意と確認窓口を含む返信案を作らせます。店員は予約台帳、受け渡し記録、連絡履歴を調べ、事実が分かるまでは原因や責任を断定しません。責任者は店舗の対応方針を確認して返信を承認し、公開後は記録へ戻します。
返信案には、注文内容や来店日など個人を特定する詳細を含めず、公開の場で争わず、必要な個別確認は安全な窓口へ案内します。口コミ返信の自動生成と自動公開は別工程にし、クレームや安全・金銭に関わる内容は人が確認します。
この二つの例に共通するのは、AIは文案づくりと作業の整理を助け、価格・在庫・事実関係・公開判断は店舗側が確かめることです。
自動化してはいけない部分もある
SNS運用は、自動化すればするほど良いわけではありません。
価格、営業時間、キャンペーン条件、口コミへの謝罪など、間違えると店舗の信用に関わる情報があります。
そのため、
AIが作る → 人が確認する → 公式APIで実行する
という流れを基本としています。
これはAI集客マネージャーとも共通する考え方です。
広告代理店・複数店舗への展開
同じ基盤を使いながら、店舗ごとにアカウントや投稿内容を分けて管理できる仕組みも想定しています。
将来的には、広告代理店が自社ブランドとして店舗へ提供できるホワイトラベル型の運用も視野に入れています。
これにより、代理店側は単に投稿代行を行うのではなく、AIとAPIを組み合わせた運用基盤そのものをサービスとして提供できます。
まとめ
SNS・Googleマップ運用で目指しているのは、投稿数を増やすことだけではありません。
人が判断すべきところを残しながら、繰り返し作業をAIとAPIへ任せることです。
FUJI PRESSでは、富士市の店舗や地域事業者向けに、現場で無理なく続けられるWeb集客の仕組みとして開発を進めています。
運用上の確認
媒体ごとに投稿ID、元情報、承認者、公開結果を記録します。APIエラー時は成功した媒体と失敗した媒体を分け、同じ投稿を重複公開しないようにします。口コミ返信は個人情報を公開せず、個別確認が必要な内容を安全な窓口へ移します。
よくある質問
Q. InstagramとGoogleマップへ同じ文章をそのまま投稿しますか?
媒体ごとの表示、文字数、利用目的に合わせて調整し、元の価格や営業情報が変わらないことを確認します。
Q. 口コミ返信を自動公開できますか?
返信案の作成はできますが、クレーム、安全、金銭、個人情報を含む内容は人が確認してから公開します。
Q. 公式APIなら何でも自動化できますか?
いいえ。アカウント種別、審査、権限、利用上限、提供機能に従います。画面操作の代替として無理に自動化しません。
Q. 投稿失敗時は自動で何度も送りますか?
重複投稿を避けるため、投稿IDと結果を確認し、回数を制限した再試行または人の確認へ切り替えます。