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富士市×AI活用

閉店後の売れ残りを見るのがつらい。AI需要予測の前に、小さなお店が残すべき記録

公開日: 更新日: 著者: 渡邉 泰弘

関連テーマ: AI活用、店舗DX、飲食店集客

この記事の要点

売れ残りを減らすには、販売数だけでなく製造数や売り切れ時刻も必要です。ソフトバンクの需要予測サービスの公式説明を手がかりに、小店が記録から始める方法と、AIに発注を丸投げしない判断軸を紹介します。

閉店後、並んだままのパンや惣菜を片付ける。明日は少なく作ろうと思った翌日に限って、早い時間に売り切れる。減らしすぎても、作りすぎても、気持ちは軽くなりません。

「AIなら明日の販売数を当ててくれるのでは」と考えたくなります。しかし、最初に必要なのは、よく当たる数字より、なぜ余ったのかを後から振り返れる記録です。

要点

結論:販売数だけでは、需要は分からない

売れた数が少ないのは、お客様が少なかったからとは限りません。開店直後に売り切れて、それ以上売れなかった可能性もあります。逆に、余った理由が天気ではなく、製造の遅れや店頭に並べた時間だったこともあります。

AI需要予測を検討する前に、販売数、製造・仕入れ数、廃棄数、欠品した時刻をそろえましょう。小さなお店は、全商品を一度に管理するより、困っている商品群から始める方が続けやすくなります。

公式情報で見る、需要予測AIの仕組み

ソフトバンクの公式説明によると、「サキミル」は人流統計データ、気象データ、店舗の各種データを組み合わせて需要予測に活用するサービスです。惣菜やパンなど、消費期限の短い商品の発注・製造量を考える用途が紹介されています。公式説明

ここで注目したいのは、複数のデータを使う点です。「明日は雨だからパンを減らす」と単純に決める仕組みとは違います。一方、公式ページで紹介される取り組みが、そのまま自店の効果や費用を示すわけではありません。必要な販売履歴、対応商品、連携方法、料金は個別に確認が必要です。

一般的な生成AIに「明日は何個売れる?」と尋ねることも、検証された需要予測とは別です。もっともらしい個数が返ってきても、根拠のある推定になっているとは限りません。

想定例:富士市のパン店で、同じ販売数を読み違えない

以下は説明用の架空例です。実在店の売上や導入成果ではありません。

どちらも40個売れています。しかしA日は、午後のお客様が買えなかったかもしれません。B日は、50個用意しても残りました。この二日だけから、適正製造数を40個と決めることはできません。

ここでAIに任せたいのは、即座に翌日の個数を決めることではなく、「比較に足りない情報は何か」を洗い出すことです。曜日、天候、予約取り置き、値引き、店頭に出した時刻など、必要な項目を相談できます。

小店でも続けられる記録の作り方

1.対象を絞る

最初は、廃棄が気になるパンの一種類、日替わり弁当などに絞ります。記録のために閉店作業が重くなるなら、始め方が大きすぎます。

2.数字の意味をそろえる

「廃棄」に試食やスタッフ用を混ぜない、「販売数」に予約分を含むか決めるなど、数え方を統一します。POSの数字と手書きメモの単位が違わないかも確認してください。

3.異常な日を消さず、理由を添える

臨時休業、設備故障、まとめ注文は、普段と違う日として残します。都合の悪い日を削除すると、予測の良し悪しを公平に評価できなくなります。イベント名や天候も、確認できた事実だけを記録します。

4.判断と結果をセットで残す

「製造を減らした」という行動だけでなく、何を根拠に減らしたか、その後に欠品や廃棄がどうなったかを残します。季節が変われば関係も変わるため、一度の成功を固定ルールにしないことが大切です。

AIには、まず記録の不足を探してもらう

以下は店舗の販売記録です。個人情報は含めていません。
翌日の製造数はまだ提案しないでください。
1. 販売数、製造数、廃棄数、欠品時刻の不足や矛盾を指摘してください。
2. 比較できる日と、特別な事情で分けるべき日を整理してください。
3. 記録だけで確認できる事実と、仮説を分けてください。
4. 次の振り返りまでに追加したい項目を、現場の負担が少ない順に挙げてください。
不明な天気やイベント、売れなかった理由を創作しないでください。

AIが「雨が原因です」と書いても、雨天が重なっただけなら因果関係は分かりません。「雨の日に少ない傾向が見られるが、曜日なども確認する」という表現に直します。ここに店主の経験が役立ちます。

予測サービスを試すときの比較方法

試験期間、対象商品、これまでの判断方法を決めておきます。最初から自動発注にせず、AIの提案と人の判断を並べて見る方法もあります。

確認するのは廃棄だけではありません。欠品が増えていないか、記録や修正に余計な時間がかかっていないか、材料の最低発注単位や保存容量に合うかも見ます。発注量の変更は、衛生管理や消費期限の基準を緩める理由にはなりません。

データが少ない場合は、まず同じ曜日の実績と店主の判断を整理するだけでも構いません。AIを買うことではなく、判断を振り返れるようにすることが目的です。

よくある質問

Q. POSレジがないと始められませんか?

少数の商品なら、表計算や紙の記録から始められます。サービス導入時に必要なデータ形式は別途確認してください。

Q. 何日分あれば正確に予測できますか?

商品、季節性、営業頻度などで異なり、一律には決められません。少ない記録で精度を保証する説明には注意しましょう。

Q. AIが提案した数量に従うべきですか?

最終判断は店が行います。予約や設備の状態など、AIに入っていない情報がないかを確認してください。

Q. 売れ残りが減れば成功ですか?

それだけではありません。早い完売で購入機会を失っていないか、粗利や作業負担がどう変わったかも見ます。

今日することは、一商品の「完売時刻」を残すこと

これまでの経験を捨てる必要はありません。経験を数字と一緒に残せば、他のスタッフとも判断を共有しやすくなります。

FUJI PRESSでは、富士市のお店の記録や日々の負担を整理し、AIをどこに使えるか一緒に考えます。予測サービスを導入するか決める前の相談でも大丈夫です。

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参考資料

ソフトバンク:サキミルの公式紹介

確認日:2026年9月6日。仕組みの紹介を参照しており、自店の精度・効果・提供条件を検証したものではありません。